「誤った方向に誘導」「SOSを受け止められなかった周りの大人が一番責められるべき」HPVワクチン訴訟で東北大名誉教授が指摘
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‟思春期心身症”や‟機能性心因性疾患”等との指摘
4月21日、福岡地裁。HPVワクチン訴訟の口頭弁論。この日は被告側製薬会社申請証人の主尋問期日。
用紙された傍聴券は64枚、整理券配布に並んだのは30人ほど。14時開廷の予定だったが山陽新幹線の遅延で原告代理人の大阪の弁護士たちの到着が遅れ、14時10分に開廷。
証人は本郷道夫東北大名誉教授、主尋問を行うのはMSD訴訟代理人の弘中聡浩弁護士。全体で2時間。
以下は傍聴メモからの抜粋。(一部意味の通らないところや不正確な箇所があるかもしれません)
Q:経歴確認
A:東北大、イエール大留学、自律神経障害、心療内科、心身症、ストレスと体の反応、消化器運動、食道、一般的心身医学、ストレス医学、東北大総合診療部門、「医療医学診断学」の基礎
Q:消化器運動 食道
A:迷走神経 自律神経 ストレスによって不調 ストレス研究 身体症状 ストレス増悪 誘導研究
Q:心療内科について
A:日常生活に支障 様々な原因 ストレス 「心身症」という言葉は誤解を伴う 実際に悩んでいる 思い込みや怠けているわけではない 専門的に研究
Q:小学校高学年から中学生の患者はどのくらい
A:20%くらい
Q:総合診療とは? 総合診療の医師 身体と心が良く分からない時に専門医師への振り分けを?
A:いいえ、必ずしもそうとは どこが悪いかわからない 判別診断 該当しない時に振り分け
Q:「心の問題」 フォローアップ 心療内科が適切なら心療内科へ移行
A:一般に異常診断できない時 非常に難しい患者多く来る どの科へ 身体的検索か心理的問題かさらに検索
Q:MRIや血液検査で直ちに診断?
A:いいえ、重篤な疾患が隠れているケース 異例ではない 心理社会的因子が背景に存在するか、存在しないのか、身体的検索 心理的検索
Q:検査で異常がない時、どうやって判断?
A:信頼関係構築 心理社会的要因が~ 生活様式のみで判断しない 十分慎重に判断していく
Q:HPVワクチン接種後の副反応だと主張する原告側の医師について
A:再検カルテでは、HPVワクチン接種後の原告の症状をHPVワクチンの副反応と診断。私たちは「可能性あり」改めて検索、ワクチンと関連あるか、病態 診断することはない。
Q:ガーダシル接種の原告25人のうち13人についての意見書を書いてもらい、三木証人に12人についての意見書を書いてもらいました。カルテを本郷先生に確認してもらいましたが、馴染みのある症状でしたか?
A:カルテ判断、心身症、身体症状症、転換性機能性身体障害に該当するのが殆ど
Q:ほかに説明できる症状はなかったですか?
A:はい、多くの医師が心身症。これはHPVワクチンが発売される前から存在していました
Q:原告の症状の数について 1人で多くの症状というのは稀と?
A:いいえ、心身症の大きな 原告のような多様多彩な症状はよく見られる
Q:25人の原告について
・心の表現難しい いわゆる心身症といえばひとつの病態ではなく、機能性~身体性~など細かく分類し心理社会的因子を 心身症と診断した
Q:思春期心身症の意味合いは?
A:心理的社会的ストレスによって、それが思春期に起こったもの 思春期は心理的に社会的に子供から大人への 自尊感情 自己認識 急激に発達 環境が十分でないと 自分の~ 発症 ストレスによって 容易に発送しやすい
Q:時期 受療行動 特徴は?
A:環境の変化が大きい時、学校 新学期 連休明け 強いストレス感じやすい 症状が悪くなる
Q:受療行動について
A:大きな特徴 症状に対して強い不安 本人、家族が受容できない 特に保護者 継続診療が困難になりドクターショッピングの傾向
Q:接種前から 同じような 副作用に?
A:高頻度で頭痛、だるい、学校に行きたくない 新しい薬合わない
Q:原告に機能性心因性疾患、思春期心身症、機能性身体障害 これらの関係を意見書に
A:リストアップ病態 思春期心身症 原告がいずれかの病態の症状に該当
Q:「心身症」「パニック障害」「抑鬱」「転換性身体障害」の関係
A:専門とする研究者で呼び方が異なることがある 罹っているもの「心身症」 臨床的にストレス数多く強く受けた
Q:カルテ最も多いものは
A:転換性機能障害 身体症状 同じように パニック障害 抑鬱障害
Q:子どもの心身症は心理社会的要因とどう繋がるのか。図で説明を
A:生物学的素因 発現には成育環境 主に家族環境 子どもが最初に影響 成長するにつれ 学校 友だち様々な社会環境 子供の成育に生物学素因 生活環境 家庭トラブル 学校トラブル 少なからず影響
Q:「心理社会的要因では記憶障害など多様な症状はない」という知見について
A:心理社会的な影響 心の中の反応「鬱病」関係なくはない 集中できない だるい 思考停止 倦怠感
Q:大人に比べ発見は難しい?
A:いいえ、決して難しくない 言葉で言えないので行動面での変化で反応 確認 診断は難しい
Q:原告 HPVワクチン定期接種 思春期 小6から高1 この意味するところは?
A:HPVワクチンの接種適正年齢 心理社会的ストレス 小中高 ワクチン接種盛大と近例 ワクチンの影響と誤解されかねない
Q:原告の主張 自律系 内分泌系 運動系 感覚系 複合的に説明できない?
A:いいえ、ストレス反応は多様多彩な領域で起こることが判っている
Q:HPVワクチン発売前から?
A:1930年代から
Q:臨床経験でも?こういう患者と?
A:そうです
Q:4つの領域
A:4つの領域 HANSという概念 カテゴリー どれだけの領域にまたがるのか敢えて表示(提示)
Q:これらの疾患は他の疾患と併存は?
A:あります
Q:さらに多様な症状は?
A」より一層、多様になっています
Q:心因性~ 原告 高次脳機能障害いなど見られる?
A:鬱、抑鬱障害ではしばしば高次脳機能障害と混同される。これは認知症だが認知症は可逆性ない。だが原告は寛かいと増悪を繰り返す。高次脳機能障害の概念に当て嵌まらない
Q:HPVワクチン発売前には見られなかった?
A:前から見られていた。鬱病 歴史的に前から
Q:心身症疾患 機能性身体症状 説明できるか 説明できないと心因性?
A:極めて重要 神経疾患は○○の経過が判る疾患 同種 そう考えます。この症例、特異的症状 カルテ 歩行困難 だが膝立ちならスタスタ歩ける 立位だと脚に力入らない 下肢を前に振り出せないのに膝立ちしている。 神経学的には説明つかない 神経の地図 膝下のみはない 神経系路から膝の上下ではなく前(前面)と後ろ(後面)。神経学的説明がつかない
Q:手足の不随意運動は説明つく?
A:神経学的には説明できない、成り立たない
Q:手足の不随意運動 推定できる
A:症状の成り立ちに心身性が寛容しているかいないかは判らない カルテに記載があれば心身症と判断
Q:池田修一氏の診断 起立性調節障害 CRPS 合わせて新しい疾患
A:症状は同じ症状で全く違う~~~~否定できない 概念自体が成り立たない
Q:原告症状
A:複合性局所疼痛症候群CRPS 症例ありません 池田医師CRPS 該当しない 大きな疑問を感じている
Q:横田医師 HANS 転換性 うつ病 診断していない? していなかった 診断法
A」医療者について きわめて異質な診断姿勢 新たなHANSを作ったから既存の検討しないのは疑問
Q:高次脳機能障害の経験ない?
A:いいえ、 線維筋痛症 疼痛性障害 鬱病 起こり得るが 記憶障害 子どもたちに起こっている症例 線維筋痛症より疼痛性身体障害+鬱病 確認できる
Q:「解離性~ 若年性線維筋痛症現れない」について
A:決して稀ではない
Q:「母子分離で改善しないからHANS」について
A:若年性線維筋痛症で母子分離 決定的に有効な手段とは~ 本来の母子分離のやり方と掛け離れたもの 母親と子どものそれぞれの心の変化を見るもの 医師、看護師、専門の心理士 子どものケア 横田医師に心理介入の形跡は見られない 「効果ないから意味ない」とは乱暴な方法
Q:「症状数 圧倒的に多い」について
A:数が多いかどうかは医師は考えない 重いか多彩かで 多いか少ないかではない しばしば多彩な 診断は不思議ではない
Q:カルテを検討していただいたが横田医師の診察を受けると新しい症状が出てくると?
A:頻繁に見られる。診断誘導したい医師 項ではないですか?と訊くとついあったような気もしないでもない となる 誘導尋問のような 多くの多彩な症状 横田医師の診断に見られる
Q:全身 不随意運動 若年性線維筋痛症に見られる?
A:若年性線維筋痛症と結びつけるのは間違い 不随意運動を起こしている 機能性~てんかん症 診断 判断できる
Q:高嶋医師は自己免疫性脳炎脳症と?
A:自己免疫性脳炎や脳症であれば一般的な目根来療法で症状が改善が期待期待できる 原告に行っても改善が見られていない 一時的に改善あるが元に戻っている 楽でない苦しい知将 それ以上受けたくない 免疫療法 十分な効果出していない 自己免疫性脳炎脳症には該当しないのではないか・
Q:ディズニーランドやLIVEに行っている。本当に自己免疫性脳炎脳症ならディズニーランドやLIVEに行ける?
A:いいえ、自己免疫性脳炎脳症があれば神経回路に何らかの異常がある。LIVEやディズニーランドには行けない。出かけるのに抵抗。にもかかわらずディズニーランドには恐怖感なかった。心理的関与が大きかったことに
ここで10分間休憩、傍聴席から「決めつけている」「自分で診断していない」との声。
‟統合失調症”と指摘された原告も
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- 原告の番号を特定しなかった製薬会社代理人
- 傍聴席から電子音が…
- ‟認知行動療法”の解釈で原告側医師に再ツッコミ
- 原告少女が発していたSOS
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