大学の対応の差がカルト被害の分かれ目に
新緑の季節に大学デビューした学生たち。この時期は大学生がカルト団体の勧誘被害に最も遭いやすい時期だ。親元から離れ初めての一人暮らし、サークル活動で交友関係を広げたい、カルトの被害者が最初のきっかけを「学食などで気軽に声を掛けられサークルに誘われた。怪しい感じはなかった」と語ることも多い。だからこそ大学の対応が重要になる。今回は私の記憶の限り最悪のケースと、まったく逆の事例を紹介しよう。
鈴木エイト
2025.04.24
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※この記事は、鈴木エイト著『統一教会との格闘、22年』(角川新書)より内容を一部抜粋しています。

‟最悪”大学は「帝京平成大学」
統一教会の偽装勧誘員が街頭などでの正体隠し勧誘から連れていくのが偽装教化施設、信者を「生産」する拠点が「ビデオセンター」だ。都内のビデオセンターに通う若者の受講者リストを入手した私は、帝京平成大学に在学している女子大生が複数いることに気付いた。大学内に統一教会系のサークルがある可能性もある。当該学生やその親に統一教会の信者生産施設に通わされていることを知らせる必要がある。大学側の対応を求めるため、電話をしたあとで訪ねた。しかし…