【『やや日刊カルト新聞』社説】安倍元首相銃撃事件は“報道の敗北”、社会問題の被害者を犯罪者にしない社会の構築を
2022年7月に起きた安倍晋三元首相銃撃事件。殺人などの罪に問われた山上徹也被告の裁判員裁判で筆者が主筆を務める『やや日刊カルト新聞』の名が複数回登場している。報道にかかわる者としての事件への向き合い方、社会問題の被害者を犯罪者にしない社会の構築のためにメディアは何を成すべきなのかを論じた。
鈴木エイト
2025.12.12
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奈良地裁で行われている山上徹也被告の公判、終盤の被告人質問で筆者(鈴木エイト)が主筆を務める『やや日刊カルト新聞』の名を何度も山上被告が口にした。
奈良地方裁判所
~第11回公判~
ーー統一教会と政治家の関係で一番情報収集をしていたサイトは?
「『やや日刊カルト新聞』です」
~第14回公判~
ーーその情報はどこで見ましたか? 何というサイトでしたか?
「内部情報を掲載したインターネットのサイトで」
ーーそのサイトの名前は?
「はっきりとは覚えていないが、統一教会を扱っているのは少ないので、おそらく『やや日刊カルト新聞』だったと思います」
政界と統一教会の関係、安倍晋三氏と統一教会の関係を『やや日刊カルト新聞』は時系列に沿って報じてきた。山上被告はその関係性をリアルタイムで『やや日刊カルト新聞』の筆者の記事から把握していたことが判った。