判決公判後、山上徹也被告と面会して確認できたこと
前日夜の番組配信を都内で終えた私は最終の新幹線で品川駅から新大阪駅へ向かった。新大阪駅から在来線を乗り継ぎ、大阪拘置所の最寄り駅である桜ノ宮駅に降り立つ。時刻はすでに24時を回っている。この週、列島を襲った最強寒波の影響は大阪市内にも及び、少し風が吹くだけで身体の芯から凍える寒さだ。
スーツケースから出したダウンジャケットをコートの下に着こみ、大阪拘置所前まで続く大川沿いの遊歩道を1kmほど歩くことにした。この2年半の間、何度この道を歩いただろう。これまではすべて早朝だった。深夜、この時間に向かうのは初めてだ。
近くのホテルの部屋を予約して数時間仮眠したあとで早朝に向かうことも考えた。だが、早朝から山上徹也被告との面会を求め、並ぶであろう各メディア関係者のことを思うと、やはり何より一番先頭に並んでおきたいと思った。
一般面会は一日一人(一組)に限られ、他の人が面会した場合、自動的にその日は別の人が面会できなくなる。もし、彼が私の面会に応じてくれたとして、多くの各メディアの記者が寒いなかで私より先に長時間並び入門札の早い番号を確保していた場合を想定した。
他の記者が私より先に面会申し込みをして彼が断わり、あとから来た私が面会できたとなると、やはり各メディアの記者の人たちの内心は穏やかではないと思う。であれば、私が一番先に並んで入門札1番を得ていれば、もし面会できた場合も他の記者たちの受け止めは少なくとも納得がいくものになるだろう。そんな思いもあり、ホテルを取ることはやめ、そのまま拘置所前へ向かうことにした。